ヒューマンリレー(human relay)第11回

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ヒューマンリレー第11回 大鹿 裕司 総料理長

「料理人は、顧客を創造することである。」
ホテルプラザ勝川 大鹿 裕司総支配人兼総料理長 

料理人は、「美味しい料理を作り出す職人」ではないと僕は 思う。いかに、会社・お店に利益を与え顧客を増やし創造 (オリジナル)の発想を持つ人こそ人生の“勝組”に仕分け られると感じる。即ち、顧客に認められ、その価値の提供を効 率的に行う事だと信じている。 プロ野球の世界でも大谷のよ うに160kmのストレートを投げる人(カリスマ性を持った人) は、ほんの一握りの人材であり、料理人としてその道を歩く 意識が、高いのであれば僕は応援します。しかしこの時代に 僕はナンセンスだと思います。 なぜなら、「非凡な人間より 平凡な人間の集まりこそ組織力である」(トヨタ成功への道より)と多くの企業が推進し理念に掲げているからです。 僕達料理人は、技術職でもあります。 また技術を伝える責任もあります。ですが、社会の中でこの世界だけが特別扱いされるものではありません。 よく見る光景があります「お前の夢は」「夢を持って行動しろ」僕は「夢」と言う言葉を嫌う。 なぜなら「見る事はできても、叶わないのが夢だから」である。 だから僕は、宝くじを買わない。 夢を見るのでなく、見る時間があるなら目標をもって努力する。 「目標がその日その日を支配する」この事こそ自身の思想回路にするべきである。 料理人は、オタクでないといけない、もっと言うとストイックでなければならない、だからこそアウトプットする 精神を忘れた時、この世界にしか生息できない古代生物になってしまうのではないのか? 僕は、諸先輩方のような料理人でないと思っています。 ですが、料理人として現在幸せな人生だと感じています。 「一生懸命やっている」は、相手が判断する事ですが、「勝組・負組」は、自分で判断する事だからです。幸せな人生こそ自分の価値観であり勝組と呼べるのではないだろうか?  そんな価値観を持った僕が、今回このヒューマンリレーを通して、若い司厨士の皆さんに伝えたい事・心の隅に置いといて頂きたい事を三か条にして、考えてみました。

 

① 横のつながりを大切にしてください。(自分のブレーンを増やす事)    料理人だけでなく異業種の方も含め考え方を勉強して下さい、若い司厨士の皆さんは、自分の為にこの協会をおおいに活用するべきです。
② 人生のプログラムを作ってください。(目標を持って歩いて行く事)    人は能力の差でなく意識の差である。意識して歩くと、そこに人生のチャンスが生まれます。
③ WhatとFAT(ファットとファット)
What・何故・どうして?を繰り返し答えを導き出す事を意識する。
FAT Fundamental(ファンダメンタル) →基本・基礎的…社会人として、特に料理人である以上、基本・基礎的をしっかり守り習得する。
Aggressive(アグレッシブ)→積極的・行動力…失敗をおそれず積極的な行動を行う事で、チャンスがある。動きの速さでなく着手の速さである
Technical(テクニカル)→技術的…基本を守り積極的に動くからこそ技術革新はおこります。
若い司厨士の皆さんへ
全日本司厨士協会の会員である事にプライドを持ち、目標を信じて我人生に「勝!勝!勝!」(ミスター長嶋茂雄より)
御静読ありがとう御座いました。

「プロフィール」
昭和40年  愛知県に生まれる
大阪あべの辻調理師専門学校卒業後
昭和61年  ㈱京都全日空ホテル
平成11年  全日空ホテルズ ㈱ホテルグランコート名古屋
平成19年  ㈱ホテルプラザ勝川 レストランシェフ
平成20年      〃     洋食料理長
平成21年      〃     調理部長兼総料理長
平成29年      〃     取締役総支配人兼総料理長

「主な団体役職」
平成14年 トックブランシュ国際倶楽部 会員
平成21年 日本エスコフェ協会 アミ
平成24年 日本エスコフェ協会 ディシプル
平成24年 ル・ソンドゥグーフランス 理事
平成29年 (公社)全日本司厨士協会東海地方本部 理事

「主な表彰暦」 
平成 5年 トックドール料理コンクール京滋地方本部代表 日本大会
平成26年 全日本司厨士協会制定 アカデミー銅章
平成29年 全日本司厨士協会制定 名誉司厨士の証

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